ラックスマン(LUXMAN):C-600f
“真”世代の血統。
その存在は、音楽のために― 気品を湛え凛とたたずむその姿が、純粋に音楽を伝える。
その存在は、聴く人のために― 音楽のダイナミクスが、灯火のように優しく語りかける。
比類のない音楽表現を獲得した真のフラグシップC-1000fの血統を受け継ぐ“真”世代のセパレート、C-600f。ストイックな表情に情熱を秘め、今ここに誕生。
2005年、創業80周年を迎えたラックスマンは、持てる最高の技術を注ぎ、フラグシップC-1000fを完成させました。生み出されたのは究極のアンプ直結型アッテネーターLECUA1000。
C-600fでは、上級機に比肩するクオリティを実現するため、この心臓部を、コンセプトを変えず小型化したLECUA1000-WMを搭載しました。大切なものは妥協しない。それがラックスマンの流儀です。
主な特徴
コントロールアンプの心臓部
音量アッテネーターとアンプ回路を一体化したひとつの到達点 LECUA1000-WM
微小レベルの音楽信号を扱うコントロールアンプの役割の中で、最も重要だと言える音量調節機能。C-600fでは従来の摺動型ボリュームの直感的な操作フィーリングを踏襲しながら、大幅な音質の向上を実現したLECUA1000-WMを採用しました。電子制御による固定抵抗切替型の音量アッテネーターとODNF方式のアンプ回路を一体化したLECUA1000-WMは、シリーズに接続された2つの固定抵抗を組み合わせて減衰量を得る仕組みを採ることで、フラグシップモデルC-1000fに採用されているLECUA1000のアッテネーター部を効率化したものです。アッテネーター方式には音量位置による音質の変化がほとんどなく、通過する信号の劣化が最低限に留められるという特徴があり、ラックスマンでは、さらに実装基板の立体的な構成によりアンプ回路も一体化することで、信号経路の最短化も図っています。また、増幅部には、歪成分のみをフィードバックすることで音の立ち上がり性能を表す初期スルーレートの速さや、超広帯域と低歪を両立する定評のODNF回路を搭載。しかも初段トランジスターを4パラレル化、2段目をパラレル化して一段と高S/N化を果たした最新バージョンの2.4を採用しました。
バランス入出力も装備した本格的なコントロールアンプC-600f。さまざまなシステム構成に柔軟に対応する機能を持つ中で、C-800fと全く同一グレードのLECUA1000-WMをアンバランス構成で2基搭載し、RCAラインケーブルによるアンバランス入出力を選択したときの性能は、まさに上位機種に匹敵する音質を実現しています。
「パワーアンプドライバー」の思想を実現する強力なハイイナーシャ電源回路
スピーカーをドライブする役割を持つパワーアンプに対し、そのパワーアンプを理想的に動作させるための「パワーアンプドライバー」という思想を担ったコントロールアンプC-600f。フラグシップモデルC-1000fから受け継いだ強力な電源供給回路の搭載によって、その思想は見事に具現化されました。大容量のブロックコンデンサーと制御を深くかけすぎないレギュレーター回路の採用で、微小な時間単位での電圧変動がほとんど起こらないハイイナーシャ(高慣性)電源を構成。刻一刻と変化するデリケートな音楽信号の流れを阻害しない安定した電源供給が可能となり、力強さと繊細さを両立したC-600fの音質をボトムから支えています。
出力モードの切り替えや、トーンコントロールなどコントロールアンプに求められる豊富な機能の搭載
C-600fには、オーディオシステム全体の環境を集中コントロールする豊富な機能を盛り込みました。フロントパネル上のスイッチで簡単に設定可能な、出力モード(アンバランス、バランス、同時出力)やバランス接続時の位相切り替えを始め、リスニングルームの条件や聴く音楽によって高音/低音のバランスを1dBステップで調節できるトーンコントロールも装備。また、録音系コンポーネントの入出力を1系統持ち、CDレコーダーやテープデッキ等接続時の録音・モニターも可能です。そして設定内容はすべて、表示の明るさを調節(消灯も可)できるディマー機能を装備した大型FLディスプレイで確認することができます。
ラックスマンの求める音のために専用開発された大量の高音質カスタムパーツ群
回路を構成するパーツ類は全て、音質や音色を決定付ける大きな要素となります。C-600fでは、フラグシップモデルC-1000fの長い開発期間の中で生まれた、音質最優先のオリジナル・カスタムパーツを大量に投入しています。ハイレギュレーションの電源トランスをはじめとして、材料の種類や配分を徹底的に検討したコンデンサーや抵抗、さらには入出力端子、各種ワイヤー類に至るまで、何度も試聴を繰り返して独自にカスタマイズされたこれらのパーツには、長年培ってきた技術やノウハウが込められており、そのクオリティが、単にシステムの性能を上げるためだけでなく、深い音楽性を求めるラックスマンの音を支えているのです。
振動による悪影響を排除するグラデーション鋳鉄製インシュレーターレッグ
不要な振動の伝達はコンポーネントの安定した動作を阻害させるだけでなく、音質を大きく劣化させる原因ともなります。アンプ内部にあって大きなパワーの交流を扱う電源トランスは振動発生の原因となり、またスピーカーから出る音圧は床やラックを伝い、アンプへの外来振動となります。これらによって各パーツが振動し、微細な音楽信号に悪影響を与えるのです。シャーシと設置面とをつなぐレッグには、アンプ内部で生じる振動を素早く外部に逃がすと同時に、外来振動を断ち切る役目があります。C-600fのインシュレーターレッグに使用されているグラデーション鋳鉄は、溶けた鋳鉄を急冷することで中心部から周辺部に向かって金属組織が徐々に小さくなるという特性を持っているために共振が起こりにくく、振動による悪影響を排除するために最適な材料です。
音楽を感じさせるエクステリアと内包されたループレスシャーシ構造
C-600fのフロントパネルは、今やラックスマンのアイデンティティとも言えるシックなブラスターホワイトで仕上げられています。柔らかな曲線を描くアルミパネルのシンプルなサイドライン、精緻な印象を与えるC-600fの大型FLディスプレイ、魅力的なデザインが視覚からも音楽を感じさせます。 また、シンプルな外装に隠された内部コンストラクションには、アースインピーダンスの上昇や磁界発生の原因となり、音質劣化をもたらすシャーシ電流にも目を向け、筐体によるアースループを発生させないループレスシャーシ構造を採用しています。ラックスマンは音の純度を高めてより音楽の感動を強めるため、コンポーネントを構成するあらゆる箇所に対し徹底的に対策を施しているのです。
高級感あふれるアルミ製リモコンで すべての機能を集中操作
オーディオ・コンポーネントには、音を聴く喜びに加えて、操作する喜びがあるべきだと考えます。ラックスマンは、音楽を能動的にコントロールする機器へのこだわりとして、装備された様々なスイッチ類の質感も重視しています。C-600fでは本体のノブやボタンの仕上げ、操作フィーリングも徹底的に練り上げました。また、手に触れる機会の多いリモコンは、ほど良い重量感のあるアルミ製。音量調節はもちろん入力の切り替え、アンバランス/バランスの出力モード設定やトーンコントロールなど、C-600fの備える豊富な機能を手元で集中操作することができます。ケースは本体と共通のイメージで仕上げられ、側面は手に馴染むラウンドフォルム。操作するたびに、高級感を演出いたします。
主な仕様
入力感度/入力インピーダンス |
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出力/出力インピーダンス |
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全高調波歪率 |
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周波数特性 | 20Hz~20KHz(+0、-0.1dB) 5Hz~116KHz(+0、-3.0dB) |
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S/N比 |
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入力 |
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出力 |
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リモコン機能 | オペレーション、インプット・セレクター 音量アップ/ダウン、 ミュート、出力モード |
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付属装置 | [フロントパネル] オペレーション・スイッチ、オペレーション・インジケーター |
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電源電圧 | AC100V(50/60Hz) | ||||||
消費電力 | 21W(電気用品安全法の規定による) 2.3W(スタンバイ時) |
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外形寸法 | 440(幅)×117(高さ)×407(奥行き)mm | ||||||
重量 | 13.0Kg | ||||||
付属品 | リモコン(RA-60) 電源ケーブル(JPA-10000) |